HACCPによる衛生管理システム

6月に入り、ジメジメする季節になりました。6月という梅雨の時期は、湿度が上がるため例年食中毒事故が発生しやすくなります。これは、食中毒を引き起こす食中毒菌は、一定の温度と湿度があると増殖しやすくなるためです。梅雨時の季節がまさに食中毒菌にとって、増殖しやすい最高の季節なのです。

実際に、厚生労働省の統計データを見てみても、6月は食中毒の発生件数・患者数共に非常に高い値となっています。食中毒は非常に怖いもので、例年死者が発生しているほどです。特に子供や老人など体力が少ない人ほど、重症化しやすい傾向があります。さて、このように人を最悪死に至らせる食中毒ですが、その対策として最も基本的で効果的な衛生管理手法があり、それがHACCPという衛生管理システムになります。

HACCPは、もともとはアメリカのNASAが宇宙食の開発用に生み出した管理手法です。宇宙では絶対に食中毒は起こせないので、食品製造時に安全な食品を製造できるように開発されたのです。この管理手法は、食品製造において各工程を分析し、最も重要な工程に対して重要管理点を設定します。その重要管理点を徹底的に管理し記録を取ることで、食中毒や異物混入といった食品危害を未然に防止するためのシステムなのです。

このHACCPは、日本で近年義務化されており、全ての食品会社で適用が義務付けられています。このようにHACCPは日本の食品業界の安全性に大きく寄与しているのです。

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